オニゴッコ4
教室でも、廊下でも会ったアイツのことを俺は考えていた。何の意図で奴らが出てきたのか、どうやって浮いているのか、まずこのオニゴッコは何のために始まったのか、、、
「たくみさん!」
ハッと我に変えった。
「なんだよたく。妄想でもしてたのか?」
冗談ということはわかっていたが、俺は涼に腹パンをかました。
涼の体がバランスをくずして膝まづく。
「あらあら、ケガ人かしら」
鎌達とは別の女子の声、ふんわりして、やさしい、お母さんのような。
「あぁ!久保さん!どうしたのですかぁ?」
「あ、えっと、鎌達、この人はだ」
「鎌達様!この素敵なお嬢さんはどちら様でしょうか!!」
割り切って入る変態紳士の声、少しイラッとしたが、今回は拳は控えておいた。
「この子はですねぇ、我ら生徒会の保健総務の久保さんなのですぅ!」
「うふふ、よろしくお願いしますね。」
「よろしくお願いしまっすぅ!あ!ちなみに久保さんスリーサイズは」
言い切る前に蹴り飛ばした。
「こら!拓海さん!なにしてるんですかぁ!」
「あ、、悪い。」
「あらあら、おケガですか?」
「どう、、、せ、、、なら、、、、鎌達ちゃんに、、、蹴られたか、、、、」
トドメをさしていおいた。
「そうそう、副会長、生徒を全員体育館に集めてます。副会長、それとお二人も移動してくださいな。」
「あ、わかりましたぁ。今から行きますねぇ。残念ながら放送室は後にしましょうか」
ということで体育館へ向かった。が、体育館はとても奇妙な状態になっていた。
地震の避難方法で見る人だかり、はおよそ体育館の3分の1だけで、残りはすべて、マネキンのように、ピクリとも動かずに立っている。
「これは、、、、」
「ヤツに捕まった生徒の屍だ。」
振り向くと、声の主であろう女性が後ろにいた。
長くツヤのある黒髪を後ろに一つに束ねている。シャープな輪郭や真っ直ぐな背筋から、クールな印象がうかがえる。
「あぁ。風紀総務の小林さん。もう生徒はこれで全員ですか?」
「いいや、まだ数十人ほど見つかっていません。今体育総務と会計と学習総務を捜索に向かわせております。」
「了解しました。じゃあ私達も捜索に向かいます」
「ふ、副会長それは危険ですおやめくださ」
「大丈夫です!私にはお二人がいますので!」
と鎌達は俺たちの手をギュっと握った
と共に風紀総務の顔色が明らかに変わった。
「オイ、、、副会長に何かあったらただじゃすまんぞ、、、覚えとけや、、、」
と応援の言葉をかけられた。だがエールが強すぎたため、俺たちは
「はっはいぃいい!」
と弱った返事を返した。
そしてさっさと体育館を出、残る生徒の捜索にむかった。
あとがき
いやあ、こっから次までは生徒会がいっぱい出てきますね。
やけにセリフの多い話になってしまいました。では!次の話くらいまで強い強い生徒会さん特集です!お見逃しなく!