気持ちの司り人の誕生
ここは、、、ここはどこなんだろう、僕のおうちに似ている。だけど、僕のおうちはこんなに真っ黒でもないしボロボロでもない。それに、さっきまでお母さんがオムレツを焼くふわふわした匂いがとてもコゲ臭い。焦がしちゃったのかな、、、?もう、お母さんったらドジだなぁ。でも僕食べるよ。だから早くごはんの準備しようよ。お母さん。、、、ねえ、お母さん、ねえ、お母さんケチャップかかってるよ。早くお風呂に入らないとベトベトになっちゃうよ?僕、おふろわかしてこようか?、、あれ、僕動けない。それになんだか眠たいや。お母さん、ねえ、起きてよ。お母さん、、、
「ごめんね」
誰、、?お母さんをまたいじめにきたの?謝ったって許さない
「ボクは君にヒドイことをしてしまった。君を創ってしまった」
よく見たら、初めて見る人。クルクルした毛に青い服。なんでここにいるの?不審者め。追い出してやる、、、まだ体は動かない
「だから君に感情を操る【力】をあげる。ちょっと辛いかもしれないけど、耐えてね、、」
何をするの?叩かれるのなら僕もう慣れたよ?僕は強いんだもん
「、、、君のお母さんは死んだ。」
その時の僕はどんな顔をしてたんだろう、気持ちもよくわかんなかった。嬉しいし、ムカムカしたし、悲しかったし、なんとも思わないっていう気持ちもあって、、、すると、クルクルの子はこう囁いたんだ
「おめでとう。君は感情の司り人だ。」
僕はきっと眠っちゃって、ここからの記憶は覚えてない。
この退屈な空間での俺の仕事は人の感情で遊ぶことだ。
結構面白い仕事で、ずっと見えるこの空間に新鮮なものはこれしかない。
だが、最近この仕事にも飽きてきた。だからこう長々と昔のことをつづっていたわけだが、アイツの部屋から紙とペンを持って来たから怒られるなコリャ、、、文面もひでえし、
おっと、誰か来たようだ、アイツが言っていた最初の人間達とやらか?まぁいい。退屈がしのげるのならば誰でもいい。さあ、遊ぼう。